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そして、真皮のところどころに、真皮の成分をつくりだしている線維芽細胞があります。

魚の煮こごりにはコラーゲンがあるので肌に良いとか、美容液などの宣伝で「コラーゲン配合」という言葉をよく耳にしますが、このコラーゲンと線維芽細胞が肌にはりを与える主役なのです。 線維芽細胞は、テニスラケットのガットのようにコラーゲンという線維をギュッとひっぱり、線維がネット状に張っている状態を保ちます。
つまり、コラーゲンと線維芽細胞のパートナーシップがはりを生むのです。 実験で、真皮の主成分のコラーゲンをゲル状にしたシャーレに線維芽細胞を加えて培養すると、細胞がコラーゲンを引っ張るためコラーゲンが縮んでくるのが観察できます。
加齢によるコラーゲンの劣化年齢とともにコラーゲンと線維芽細胞の麗しき協働に衰えが現れ、肌のはりにも影響がでてきます。 では、コラーゲンと線維芽細胞のどちらにはりの衰えの原因があるのでしょうか。
さまざまな年齢の皮膚の線維芽細胞を調べてみると、どの年齢の細胞でもコラーゲンを引っ張る能力に変わりありませんでした。 ということは、コラーゲン側に原因があると考えられます。
真皮のコラーゲンは、表皮のターンオーバーとは違って、長い時間(数年〜十数年)で入れ替わるので、その間にいろいろな影響を受けます。 それがコラーゲンの劣化をもたらすのですが、それには大きくふたつの要因があります。
ひとつは環境、とくに紫外線によるコラーゲンの変質です。 これは日ごろの心がけしだいでかなり防ぐことはできるでしょう。
もうひとつは、肌の中で長い時間をかけて自然に起こる劣化で、すべての人におとずれます。 年齢を重ねるとともに、糖がついたコラーゲンが増え、コラーゲンのしなやかさや弾力が失われます。
すると、線維芽細胞がいくら一所懸命になっても、コラーゲンがぴんと張った状態になりません。 さらに、年齢とともに皮膚中のコラーゲン量も減少します。
つまり、量と質の両面でコラーゲンは自然に劣化をし、それによって私たちの肌から「はり」が失われるのです。 コラーゲンの働きをスムーズにたるみの原因が科学的につきとめられれば、対策も可能になります。

すなわち、コラーゲンの劣化を質と量の両面から防ぎ、細胞の能力を最大限発揮させることこそたるみを防ぐことができる、これが研究者にとっての最先端の課題となったのです。

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